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前回の第58話で、「念と言霊 言葉は、壁に残っている」の話をしましたので、
今日は、本当に残っていたんだという証になるノイローゼのコンピューター技師を短期間で立ち直らせた時のお話しをご紹介します。

銀行などの大がかりなシステムの切り替えの時は、専門の人は何ヶ月も深夜まで続く作業になるそうで、残業も多い代わりに、収入も多い。

残業をすればするほど、収入にも繋がるので、初めのうちは皆張り切って行なっていたそうです。しかしそれが何ヶ月も続く間に、段々体調や、精神的に参ってくる人が増えてきて、中にはノイローゼ、鬱病の診断をされる人が増えてきたそうです。

段々それがひどくなり、プロジェクトの推進にも影響するほどになったとき、その中の最も無断欠勤の多い人を、「もう、あいつはクビだ」とついに社長が耐えかねて言い出しました。社長からすれば、依頼された期間までに切り替えなければならないところに、これでは全く予定が立たないわけです。

しかしその人の上司、たしかその当時は室長だったと思いますがその人が「ちょっと待って下さい。対処しますから。」と言って、以前から時々見えていた私の所にその人を連れてきました。

その方から見れば、「他の理由でのクビならばともかく、『鬱病で無断欠勤のため』では、その人が再就職する場合でも、この先何処も採用してくれないだろう。何ヶ月も一緒に働いてきた、まじめな人なので、何とか治してやって貰えないだろうか」といってきたのです。

その人は、向き合って座ってもほとんど顔も上げないままで、正直言って暗いです。ですからいきなり体調のことなどは聞かないで、まずほんのわずか世間話をして、相手の人の気持ちをほぐして、少し相手の方が顔を上げはじめた頃を見計らって「ところで、あなたは何処が悪いのですか」とお聞きしました。

相手の方は、間髪を入れずに「僕は、鬱病です」と言うのです。
「えっ、鬱病?あなたは鬱病のように見えるけれども、決して鬱病ではないですね。」と言いましたら、「いいえ、れっきとした鬱病です。病院で三カ所も鬱病という診断をもらいました。」とその時はきっぱりと言い切るのです。

「そうですか。ところであなたはどうしたいのですか。会社では、クビだと言っているそうですが、鬱病でクビでは、この先何処にも再就職できませんよ。」
と言うと、彼は、うつむいたまま、ずっともじもじとしていました。

「あなたは、れっきとした鬱病なんかではありませんよ。鬱病に近い症状は出ていますが、鬱病ではありません。騙されたと思って、私の言うことをちゃんとやってみますか。」

相手の方は、その時は顔を上げて「はい」と返事をしたので、

「神道では、『念と言霊』と言って、本当に心を込めて、本心から言葉に出したときには、その力がその通りに働くのです。ですからこれからお教えすることを本気で本心から言葉に出して下さい。必ず変わりますからね。

明日の朝、会社に行ったら仕事を始める前に、自分の机に向って、『おはようございます。今日もよろしくお願いします』と言いなさい。

ただ言えばいいと言うのではないのですよ。自分がそう思う事が先ですからね。」と言うと、彼は、きょとんとした顔をしていましたが、それでも「はい」と言って帰って行きました。

翌日、仕事を終えてからやってきて、「やりました」と言いました。「感じは、どうでしたか」とお尋ねすると、「感じは分からなかったですが、何となく仕事は出来ました」と言います。

それまでのように、途中で家に帰ってしまったりはせず、一日なんとか仕事が出来たようです。

「では明日は、自分の机だけでなく自分の両隣の机にも同じ事を言いなさい。」
と伝えると、翌日も仕事を終えてからやってきて、「やりました」と言う。
はじめにつれて来られたときよりも、少し明るい顔になっています。

「ところで君の上司は、普段からガミガミ言っているのじゃないかね。」と聞きますと、彼はその通りとばかりに大きく頷いて「そうです!」と力が入ります。そのことが彼にとって、かなりの精神的な苦痛になっているのだなと感じましたので、
「では自分の机と、両隣の机に加えて、ガミガミ言う上司の机にも、おはようございます。今日もどうぞよろしくお願い致します。と言いなさい。」と言うと、

「あの人の机にですか?」と聞かれましたので、「そうだよ。特別に気合いを込めて『おはようございます。今日もよろしくお願いします』と言いなさい。」と答えると、彼は素直に「はい」と言って帰りました。

翌日は、幾分胸のつかえが取れたような顔をしてやってきました。そこで、

「明日は、少し大変だけれどね。お部屋の全員の机にも一つひとつ言いなさい。100人以上いると言うことだけれども、途中で気を抜かないで、一つ一つていねいに言いなさい。」と伝えました。

それが金曜日でしたので、二日間は土日で来ないのだろうと思っていたら、月曜の夕刻になっても、火曜の夕刻になっても来ませんでした。水曜日の夕刻になって、彼を連れてきた室長が息せき切って飛び込んできました。

そして「先生、彼に何をしたんですか!」と言ってきました。
「どうしたの。何かあったの」と聞きましたら、
「昨日、社長がやってきて全員を集めて、どうするのが一番いいかと皆の意見を聞きました。やはり体調を崩したり、ノイローゼになった人が多いので、皆さんの立場からしたらどうしたらいいかという問いかけがあったのです。正直このままでは期限に間に合わせるのは、かなり難しいですから。

そうしたらクビだと言われた彼が、何人かのグループにして、それぞれがその班ごとに成果が出るようにしたらどうでしょうか。今は、一人一人がそれぞれのノルマを抱えてコンピューターとだけ向き合っています。皆その状態で朝から晩までやっているのですから、精神的に切れたり耐えきれなくなったりするのです。グループ毎にして打ち合わせをしながら、成果を上げていったらいいのではないですか。」という意見を言いました。

早速十いくつかの班を作って、彼をその中の班長にしました。
『クビだ。』と言われていた彼がです。」

ただ言葉だけでは、人は動かないけれども、本当に心を込めて行なったときには、人の心だけではなく、機械をも動かすことが出来るのです。だからどう思って言葉に出すかが大事なのです。彼はそれを本気で素直に行なったから、こうした変化が出たのだと思います。

今日の一日一言 1207話 原因と結果 現象と大元
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毎日口にしている言葉、言った途端に消えて無くなるものと思ってはいませんか。

平気で言いたいことを言う人は、「自分は、口は悪いが、腹には残さないタチだ。」などと、言いわけをしがちですが、言われた相手の心にはグサリと残っていることがあります。

時に「何年も前に言われたあの言葉で、本当に傷ついた、落ち込んで立ち直れないほどだった」と言われて「えっ、あんなに前のことを、お前はそんなに根に持っているなんて・・」

それも覚えておいて欲しいことは、ころっと忘れられて、何でそんなことをと思うようなことをしつこく覚えられている・・

毎日飛び交う言葉、使わないで済ませられる日はないのに、知らずに使っている言葉が、案外自分の足かせになっていることがあります。

「言ってはならない一言を言ったばかりに、絶交になった」
これも以後、ほとんど収拾がつきませんので、本当に怖いですが、「毎日繰り返され、少しずつ蓄積されていく言葉の威力」は、案外無視されています。

しかし、気付いていないのではなく、「あの上司の顔を見ただけで、胃が痛くなった」「○○さんのキンキンした声を思い出すだけで、うんざりする」などと、実は「嫌悪感」としてけっこう反応しているのです。

言葉は、口にした途端に消えて亡くなるものと思っていますが、実はたばこの煙が、しばらくすると空気中に消えて無くなるように見えて、まわりの壁にヤニとなって残ってしまうように、言葉も周囲の壁に残っているものなのです。

最近は、受動喫煙の防止などで、新幹線やレストランなどでも喫煙席、禁煙席に分かれるようになりましたが、職場などではなかなかそこまで徹底出来にくいのか、年末などに大掃除をすると、拭いた壁の色が掃除前と変わるほどに、べっとりとヤニがついていることがあります。
掃除したときは、その汚れにうんざりして、「こんなに汚れていたのか」と驚きますが、日々発している言葉も実は同じように蓄積しています。

自分達の発していた言葉が、こんなに周囲に残っていたのかと、もしその声が聞こえたら本当に驚ろかれると思いますが、その部屋にいると、そこの壁に残っている言葉の影響を少なからず受けてしまいます。

年中ガミガミ言う上司の所では、胃腸の具合の悪い部下や、ノイローゼになる人が出やすいと言われます。実は、怒鳴っている上司の方も本当は「そこまで言うつもりはなかった」と密かに思っているのです。

ところが注意しているうちに、段々とエキサイトして、「これでもか!」というほどに怒鳴ってしまい、止めようがなくなってしまうようです。

それは注意している間に、時間が経つと周辺の壁に残っている「過去に吐いたののしりの言葉」と反応してしまうからです。だから「なんであんなに怒鳴ってしまったのだろう」というほどに相手を責めたり、罵ることになってしまうのです。

それを取り去るには、一つには油絵の絵の具を塗り重ねていくように、日々いい言葉をなるべく出していくことです。しかしこれは周辺に「悪い言葉・責める言葉・ののしりの言葉」などが、たくさん残っているときには、結構努力がいります。

言葉は、自分一人で出来るのではなく、会話ですから相手とのキャッチボールで成り立ちます。自分がどんなにいい言葉を出そうとしても、それを片っ端から否定されたり、罵られて、自分の気持ちが沈んでしまう事もあるからです。

ですからいい言葉、いい環境をその部屋の中に作りたいときには、朝一番が勝負です。会社であれば、その部屋に一番乗りして、可能であれば窓を開けて昨日の空気と入れ換えてから、(窓を閉めて)誰もいない部屋に向って、明るく「おはようございます!」と言います。

はじめは気恥ずかしくて、「何でこんな事しなければならないのだろう」と思うかもしれませんが、これはやったが勝ちです。やってみなければ分からない事ですが、いい環境で、良い仕事をしたいと思えば、今までのイライラ、セカセカから発した相手を罵る言葉に囲まれて過すマイナスから、早く切り替えて、いい言葉からなる「やる気、元気のプラスの環境」に変えていく事が本当に出来るからです。

一歩家から出ると、いたるところに危険がある。

自分の意志でなくても、交通事故や通り魔などに会わないとも限らない。昨年は、小さな子が誘拐されて殺されてしまう事件も相次いだ

いったん家から出た家族が、安全に、そして元気で過し、帰ってきてほしいという思いがこもった言葉が「行ってらっしゃい」ではないだろうか。その言葉だけで、子供や家族がすべて守れるとは言わないが、口先だけで背を向けたままそっけなく言うのと、玄関まで見送る、または見えなくなるまで見送るのとでは、家族が込める目に見えない「守りのベール」は違うのである。

私の母は、「行って、お帰り」と言って毎朝玄関まで送ってくれていた。「行ってらっしゃい。そして元気で帰っておいで」の略だと思う。それは大人になって故郷に帰省し、東京に戻る日にも、玄関まで出て、ずっと掛け続けてくれている言葉である。

一歩外に出ると何があるかわからない世の中だからこそ、「行ってらっしゃい」そして「行ってまいります」の一言を大事にしたいものである。

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